車体整備士と自動車整備士の違い


1・車体整備士の資格の内容とは?

車体整備士とは、特殊整備士のひとつで、主に自動車車体の整備を行います。フレームやボディ部分の点検や修理、整備を行い自動車の車体における知識と整備技術を持ったスペシャリストが車体整備士です。この資格を持つと、フレームなど車体の表立った部分の整備を行うことで、鈑金塗装の仕事を行う際には、有利になります。鈑金塗装自体は、有資格者でないとその業務に就けないわけではありません。しかし、車体整備士の資格を持つことで、技能と資格を有することを証明していることになります。このことから、車体整備士の資格は、鈑金塗装や自動車組み立て工場などでの就職に役に立ちます。さらに、資格を有することにより、職場や顧客から知識や技術面での信頼を得ることが可能です。

 

2・自動車整備士の資格の内容とは?

自動車整備士の資格には、1級、2級そして3級とランクがあります。まず、3級資格には自動車シャーシ整備士、ガソリン、エンジン整備士、ジーゼル、エンジン整備士、そして二輪自動車整備士分かれています。仮にこれらのうち、一つしか取得できなかった場合は、取得した整備しか行うことができません。すべての整備を行うには、全部の整備士資格を取得する必要があります。2級、1級の資格を取ることに整備できる範囲も広くなり高度な整備ができるようになります。

 

3・自動車整備士と車体整備士の資格を得るには?

3級自動車整備士を取得するためには、国土交通省の検定試験か国土交通省が認めた試験実施機関での試験に合格することが必要です。自動車整備系あるいは機械工学系の学校を卒業し、実務経験があると有利です。整備系の学校を卒業していなくても受験は可能ですが、その場合は、実務経験1年以上が必要です。養成施設で一定の養成課程を修了した場合には、その実技が免除される場合があります。2級、1級への受験資格は、それぞれ1つ下の級の資格を取得し、必要な期間の実務が必要です。

車体整備士も自動車整備士同様、国家試験を受験する必要があります。ただし、車体整備士は、自動車整備士とは異なり、3級、2級、1級といったクラスはありません。養成施設については、自動車整備士と同様、一定の過程を満たした受験者には、修了した課程分の実技試験の免除が認められています。

 

沖縄県において車体整備士の資格は、自動車整備振興会と自動車車体整備協同組合で、114時間の学科講習を受講し、実技免除講習を修了した者が、国家試験に挑むことができます。  今年2020年、11月、2年ぶりに車体整備士講習会が開催されます。